薬を飲むのに適さない水素水とは
マグネシウムスティックで水素を発生させた水素水
スティックタイプの水素発生器には「金属マグネシウム」が使われていて、水とマグネシウムを科学反応させて、水素と水酸化マグネシウムを作り出します。そもそも水素は非常に安定した分子であり、基本的には水素自体の影響によって薬の成分が変化するということはないといわれていますが、一緒に作り出される水酸化マグネシウムに少々問題が。水酸化マグネシウムを大量に取り過ぎるとお腹を下すことがあることに加え、ミネラルと薬の成分が反応して、薬の成分を変化させる可能性があることが懸念されるからです。こうした理由から、マグネシウムスティックで作った水素水で薬を飲むことは避けた方がいいといえるでしょう。
一部の水素水生成器で作られたアルカリ性の水素水
市販の水素水や水素水生成器、スティックタイプの水素発生器で作られた水素水は大半が中性ですが、日本トリムの生成器で作られる「電解水素水」や、パナソニックの生成器で作られる「還元水素水」などはアルカリ性の水素水を生成します。これらの「アルカリイオン水」とも呼ばれるアルカリ性の水素水は薬を飲むのに適していません。アルカリイオン水を作る機器のメーカーからなる「アルカリイオン整水器協議会」の公式サイトでも「医薬品と一緒に飲用しないでください」と明記されているので、アルカリ性の水素水で薬を飲むことは避けるようにしましょう。
中性の水素水は薬の効果をサポート
上でご説明したような水素水を除き、中性の水素水なら薬を飲んでも問題はありません。医療の現場で特に水素水の効果が期待されている糖尿病、リウマチ、癌、パーキンソン病などにおいては臨床試験が進んでおり、患者さんには日常的に水素水を飲んでもらうとともに、処方されている薬も水素水で飲むようにしているそうです。
結果的に、これらの臨床試験では薬と水素水の飲み合わせが悪いという報告は一切されていません。それどころか、水素が持つ抗炎症作用や抗酸化作用により、薬の効果を高める作用にも期待が寄せられています。
まとめ
「水素水」と一口にいっても、その性質には微妙な違いがあります。薬を飲むのに適しているのは、市販の水素水や水素水生成器で生成した水素水で、中性のもの。マグネシウムスティックで水素を発生させた水素水や、一部の水素水生成器で作られるアルカリ性の水素水は薬との飲み合わせが悪いと考えられています。
せっかくの薬が逆効果になってしまっては大変なので、よく水素水の性質を確かめてから選ぶようにしましょう。